====== 日本三大秘湯 ======
秘湯とは、名泉、名湯とされながらも、人里離れた地にあり、温泉街などが形成されない温泉のことです。
特に湯は人気が高く有名ながら奥地にあるようなものの中で日本で名高いものが日本三大秘湯とされており、
**・ニセコ薬師温泉(北海道蘭越町)
・谷地温泉(青森県十和田市)
・祖谷温泉(徳島県三好市)**
が数えられています。
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===== ニセコ薬師温泉 =====
ニセコ薬師温泉(ニセコやくしおんせん)は、北海道磯谷郡蘭越町、ニセコ温泉郷にある温泉。浴槽そのものが源泉で、浴槽の下からお湯がそのまま湧いていた。日本三大秘湯のひとつとされる。
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3つの源泉・浴槽がある。いずれも浴槽の直下から温泉がわき出す、源泉掛け流し方式。
濁り湯
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(旧泉質名:重炭酸ナトリウム含弱食塩泉)
源泉温度 37°C
鉄分を多く含み、茶褐色の源泉だが、色がよく変化することから「七変化の湯」の異名も持つ。入浴していると皮膚に炭酸の泡が付着する。混浴であり洗い場は無い。
透明湯
ナトリウム-塩化物泉(旧泉質名:弱食塩泉)
源泉温度 40°C
湯色は透明。男女別浴であるが、浴槽内で通じている。
露天風呂
屋外の温泉は脱衣場が撤去された。源泉温度が低めのため冬の間は実質的に利用できない。湯量は豊富である。
==== 温泉地 ====
一軒宿のニセコ薬師温泉旅館があった。周辺は支笏洞爺国立公園である。
==== 歴史 ====
1958年(昭和33年)11月1日 - 厚生省告示第327号により、ニセコ温泉郷の一部として国民保養温泉地に指定される。
2014年(平成26年)5月30日 - ニセコ薬師温泉旅館が閉館。
==== アクセス ====
鉄道:函館本線昆布駅から車で10分
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====== 谷地温泉 ======
谷地温泉(やちおんせん)は、青森県十和田市(旧国陸奥国)にある温泉で、「日本三大秘湯」の一つとされる。
八甲田山中腹の高田大岳への登山口にあり、約400年の歴史があるとされている。
秘湯のたたずまいが残っていることが評価され、「日本三大秘湯」の一つとされている。
2004年(平成16年)11月に当温泉を運営していた古牧温泉グループが経営破たんした。このため、古牧温泉の創業家の親族が設立した十和田・八甲田観光が、当温泉や「十和田湖グランドホテル」などの経営を引き継ぐが、2008年(平成20年)7月から両施設共に「伊東園ホテルズ」の運営となった。
しかし、経営悪化に伴い、当温泉は2014年(平成26年)11月10日から休業し、2015年(平成27年)5月13日には「十和田湖グランドホテル」も休業となった。
休業を経て、同年5月15日付で当温泉と「十和田湖グランドホテル」の営業権は、約5000万円で伊東園ホテルズから南風見観光に譲渡された。当温泉は、積雪のため倒壊した男湯の修復などを行い、同年6月1日に営業を再開した。
==== 泉質 ====
単純硫化水素泉。源泉温度50度。
==== 効能 ====
神経痛、リューマチ、婦人病、皮膚病。
==== 温泉街 ====
一軒宿の「谷地温泉」が存在。ヒバ造りの足元湧出の浴槽がある。近くには谷地湿原が広がる。
==== アクセス ====
鉄道:JR東日本/青い森鉄道青森駅よりJRバス東北十和田北線で約90分、「谷地温泉」で下車し徒歩約5分。
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===== 祖谷温泉 =====
祖谷温泉(いやおんせん)は、徳島県三好市(旧国阿波国)の祖谷渓沿いにある温泉。北海道のニセコ薬師温泉、青森県の谷地温泉とともに日本三大秘湯の一つに数えられる。
==== 泉質 ====
アルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性温泉)
源泉温度39.3℃、泉温38.0℃(気温19.9℃)
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==== 宿泊施設 ====
ホテル祖谷温泉の一軒宿で、日本秘湯を守る会に加盟している。渓流を間近に臨む露天風呂は谷底にあり、ケーブルカーで5分かかって下る。
==== 歴史 ====
1965年(昭和40年)に温泉が掘削された。当時の池田町は半額を町が、残りを町民が負担する形で温泉ホテルを建てようとしたが、実現しなかった。結局、民間資本により開発することになり、ホテルが1972年(昭和47年)に完成。1984年(昭和59年)にケーブルカー(9人乗り)設備が設置され、1988年(昭和63年)には15人乗りに、2004年(平成16年)には17人乗りにと、徐々に拡張された。
==== アクセス ====
JR四国土讃線大歩危駅から四国交通バスで約40分、県道32号沿い。大歩危駅ではホテルによる送迎もある。
==== 祖谷渓にある他の温泉 ====
周辺には「祖谷」を冠する温泉が複数あり、「祖谷渓温泉ホテル 秘境の湯」と「湯元新祖谷温泉 ホテルかずら橋」は旧西祖谷山村に所在する。
祖谷渓は平家の落人伝説が伝えられる場所で、逃れてきた平氏がこの地で入湯したとされる。また旧西祖谷山村村域の田丸には「風呂の谷」という名の谷川がある。これは江戸時代後期の文化年間まで温泉が湧き、住民が皮膚病の治療に利用していたことに由来する名称であるが、安政の大地震以降は湧出しなくなったという。
1920年(大正9年)5月、風呂の谷の岩盤から温泉が湧き出しているのが見つかり、瓶に詰めた温泉水や、附近にあった硫黄の付着した水苔などが鑑定に出されたが、特に進展はなかった。1925年(大正14年)5月には四国水力電気が出合発電所用に掘削していたトンネルから温水が噴出、朝鮮から来た坑夫がこの温泉に入浴した。三縄村出合でこの温泉を開発しようとする動きが起きたが、資金が集まらず実現しなかった。